原子力委 福島対策で東芝他より説明 19項目の研究開発課題提示

原子力委員会の中長期措置検討専門部会は14日、日本原子力研究開発機構、東芝、日立GEニュークリア・エナジーより、使用済み燃料プールからの燃料取出しなど、今後の福島第一対処における技術確立に向けた研究開発課題について報告を受けた。

検討課題は、「使用済み燃料プールからの燃料の取り出し」、「安定化、廃止処置に向けた継続的な取組」、「溶融燃料の取り出し」、「放射性廃棄物の処理処分」、「事故進展の解明」の5分野で、計19項目について、既存技術の適用性評価と技術開発の見通し、開発時期、国際協力の可能性について述べている。

このうち大半は既存の技術・設備やスリーマイルアイランドの知見・経験で対応が可能などとしたが、溶融燃料取り出しのために必要な冠水作業などについては研究開発課題が多く、開発は長期間になるとの見通し。

また、原子力委員会事務局からは、「中長期措置に係る研究開発についての国際協力に関する委員からの意見の整理」の提示があった。その中で、留意すべき点としては、(1)研究開発課題をはじめ中長期措置全体の計画・取組状況についてタイムリーに広く情報を公開、発信する(2)諸外国機関や民間事業者からの情報、助言や具体的な協力の可能性を的確に評価すると同時に、効果的、効率的な研究開発を行なうための仕組みを構築し、有用なものについて柔軟かつ機動的に研究開発計画に取り入れていく(3)研究開発成果として蓄積される知見やノウハウについては、将来的に国内外の原子力安全にも資するものであることを踏まえ、知的財産を含む成果の取扱に留意する――などとしている。


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