注水設備の復旧訓練実施 福島第一

東京電力・福島第一原子力発電所では12日、原子炉注水設備の損壊に備え、復旧訓練を実施した。

訓練の内容は、福島県沖マグニチュード8の余震により、原子炉注水設備が損壊したことを想定し、2台の消防車連携により、300mのホースを敷設、海水を汲み上げ、軽トラックに搭載した模擬配管に注水した後、海へ水を戻すという段取りだ。高い放射線レベル、散乱するがれきにも留意して行わねばならない。原子炉注水停止から6時間が経過、津波警報発令中の状況下、発電所長からの「原子炉注水設備の点検と海水注入の準備を至急」との指示を受け、放射線サーベイ、消防車の移動、ホース敷設、海水の汲み上げ、原子炉(模擬)への海水注入と、約1時間半程度で訓練は終了した。現在、福島第一・1〜3号機原子炉では、冷温停止状態の達成を目指し、注水が行われているが、今回訓練について、松本純一・原子力・立地本部長代理は、「3基同時に停止した場合でも、3時間程度での注水回復は可能」と評価している。訓練の模様は、東京電力がウェブ上で公開する動画シリーズ「冷温停止の実現と維持に向けた取組」でも見ることができる。

福島第二発電所でも13日に、緊急安全対策訓練が行われた。


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