半減期の差など解説 文科省 放射線副読本を各校へ

文部科学省は14日、放射線等に関する副読本をHPで公開した。福島第一原子力発電所の事故により、放射線や放射性物質、放射能に対する関心が高まっていることを受け、小学校・中学校・高等学校における放射線等に関する指導用に作成したもの。教員用の各解説本も用意されている。

昨年発行した原子力教育副読本は資源エネルギー庁と共同で発行していたが福島原子力発電所事故以降HPから削除されており、今回は文部科学省のみのクレジットで放射線に特化した内容。

放射線の基礎知識、放射線の利用、放射線の測定、放射線の防護などについて解説しており、食品照射や工業製品への利用、放射性物質ごとの半減期の違いなど、写真や表などを使ってわかりやすく説明している。

原子力発電事故発生時に放射線から身を守る方法としては、放射性物質から距離をとること、放射線を受ける時間を短くすること、コンクリートの建物などに入り放射線を遮へいすることなどについて触れている。

放射線を受ける量については、できるだけ少なくすることが大切としたが、「一度に100ミリシーベルト以下の放射線を受けた場合、放射線だけを原因としてがんなどの病気になったという明確な証拠はありません」と補足している。


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