溶融燃料の挙動分析 JNES コンクリート浸食せず

原子力安全・保安院は14日、福島第一原子力発電所の事故発生以来、原子力安全基盤機構(JNES)に依頼して行ってきた事故関連の解析資料、3月15日から7月11日作成までの39件を公開した。同機構のホームページに掲載された。一部、企業秘密などの記載部分に黒塗り部分がある。

最初の解析は「金属キャスクの臨界安全性解析」から始まり、最後のものは「福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋の現状の耐震安全性評価に係る検討」まで。

「現在継続中の1F1、2、3号機への注水が停止したらどうなるか」(3月16日作成)、「炉心損傷割合からのINES評価レベルについて」(3月17日作成)、「炉心―コンクリート反応(MCCI)の発生可能性とその影響について」(4月7日作成)なども解析した。

3月25日の「CCIの検討」では、原子炉圧力容器下部から落下した溶融燃料(=右図)が、凝固するか、格納容器内コンクリートを浸食し続けるかを予測している。いくつかの仮定を置きながら一番確からしい場合として、溶融物が少しずつ落下するときは、溶融物の冷却凝固は行われ、コンクリートは浸食されないと推定している。


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