ベレネ計画で露との契約延長 ブルガリア

ブルガリア国営電力会社(NEK)はこのほど、ベレネ原子力発電所建設のためにロシアのアトムストロイエクスポルト(ASE)社と結んでいた枠組契約の有効期限を、2012年3月末まで延長することで両者が合意したと発表した。

同契約は2008年1月に正式に締結されたが、独RWE社が09年に出資を取りやめて以来、建設価格およびその資金調達問題がネックとなり、期限切れになる度、幾度となく延長されてきた。この問題は今年7月、ASE社側からNEK社に対し支払遅延に関するクレームが付けられる事態に発展しており、問題解決のために国際商業会議所が調停手続きを実施。同クレームの取り下げを巡り、両者の関係は微妙な状況になっていた。

両者は、現在欧州全域で行われているストレス・テストの結果が年末に出るのを待ち、その勧告等を分析するため、さらに半年間協力。資金調達については、財務コンサルタントが提出した提案を分析する予定だ。

なお、同計画では、これまでにサイトの地質調査や掘削作業、1号機用基礎ピットの準備が完了。コンクリート混合工場や水処理施設がすでに稼働可能な状態にあるほか、地質工学研究所も建設済みだとしている。


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