福島事故受け「最高の安全」を GIF

高度な経済性・安全性を備えた新型炉を開発する国際枠組み「第4世代原子力システムフォーラム」(GIF)の政策グループはこのほど、福島第一原子力発電所事故で得られた教訓をふまえ、今後も「最も高い安全性に到達する」発電システムの開発に向け、参加国間で協力していくことを確認した。去る6、7日にスイス・ルツェルン市で開催したグループ会合の採択メッセージに明記されたもの。

GIFとは、持続可能性、経済性、安全性、信頼性の各要件を具備した第4世代原子力システムの概念検討を行う国際枠組みで、12か国とEUが参画している。このほど採択したメッセージではまず、福島事故を受け、現行および将来の原子力発電にとって、あらゆる自然現象を考慮する重要性を再認識し、GIFメンバー国が、事故の教訓を通じて、稼働中のプラントに対し、適切な安全向上対策を進めていく必要を求めた。その上で、GIFとして、2030年以降の産業導入が期待される次世代原子力発電所は、世界中の運転経験と社会の期待を反映し、最高の安全知見に基づき設計することが重要との考えを示している。

また、GIFでは、福島事故の教訓を反映したナトリウム冷却高速炉の安全設計クライテリアを12年に完成することとしている。


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