前内閣参与の田坂広志氏講演の動画・資料アップ 日本記者クラブ

菅政権で、福島原子力発電所事故後の3月29日から9月2日まで内閣官房参与として、原子力事故対策や原子力政策のアドバイザーを務めた田坂広志・多摩大学院教授が10月、東京・内幸町の日本記者クラブで講演し、その内容がこのほど、同記者クラブのホームページにYou Tubeを介した動画と同氏が用いたパワーポイント資料が掲載された。

同記者クラブは震災後、シリーズ企画「3・11」としてさまざまな人達の話を聞いてきており、同氏の講演もその一環。

田坂氏は「福島原発事故が開けた『パンドラの箱』」と題して講演し、野田現政権が答えるべき「国民の7つの疑問」を披瀝した。東京大学原子力工学科を卒業し、学位論文として「核燃料サイクルの環境安全研究」で博士号を取得した同氏が、原発事故対策の「現実」、原子力行政の「問題」、原子力政策の「矛盾」を指摘した。

同氏は、福島原発の現時点での最大のリスクは「再度、同規模の地震と津波が来ること」と指摘した。今後、社会的費用が「国民負担」になり、政府への「信頼」が失われるほど、風評被害コストとその対策コストが増えるとした。


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