韓国と共同調査実施へ ベトナム 原子力開発計画で

ベトナム国営通信によると、ベトナムと韓国の両政府は経済・貿易等の分野における連携強化で合意に達し、ベトナムでの原子力発電開発拡大に向けた共同調査も含め、協力していくとの共同声明を9日に発表した。

ベトナムのT.サン国家主席が8日から3日間、韓国を公式訪問したのを機に、両国は重要な戦略的パートナーとして実務的協力関係を強化していくことになったもの。

原子力分野では、両国はすでに1996年に政府間の協力協定を締結。2002年には原子力発電分野で政府間の協力覚書(MOU)に調印した。今回の共同声明の詳細は公表されていないが、原子力平和利用分野の二国間協力を促進し、ベトナムの原子力発電所建設に韓国が協力する際、必要となる条件等について共同調査を実施。また、韓国は同分野での人材育成や技術移転、その他に関する調査等でもベトナムに協力するとしている。

ベトナムではN.ズン首相が2010年6月、同国における長期的な原子力発電開発計画を承認。2030年までに14基、1500万kWを運開させるとの方針を公表しており、最初の建設サイトとなるニン・トゥアン省の2地点については、ロシアからフォックジン村に120万kW級のロシア型PWR・2基の導入を決定、ビンハイ村の2基については昨年10月、日本を協力パートナーとして選定済みだ。

このほか、フランスや中国、カナダ、インドなども、ベトナムとの原子力協力で積極的な取り組みを展開中である。


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