新たに3目標を達成 福島事故対策 炉容器温度も低下

政府・東京電力統合対策室は17日、福島第一原子力発電所事故の収束に向けた「道筋」の進捗状況を発表した。前回10月17日の報告時から、「燃料プール」、「滞留水」、「津波・補強・他」に加え、新たに「地下水」、「大気・土壌」、「測定・低減・公表」の3課題がステップ2の目標を達成しており、年内を目指すステップ2の達成に向け、着実な進展がみられている。

原子炉は、冷温停止状態達成に向け、引き続き1〜3号機で注水が行われており、圧力容器底部温度は16日時点で1号機37℃、2号機69℃、3号機69℃と、いずれも前回より温度が下がり100℃以下の安定状態となっている。また、1〜3号機格納容器からの放射性物質の放出量は約0.6億ベクレル/時で、これにより、敷地境界における被ばく線量は、過去分を除き最大でも0.1mSv/年で前回の約半分となった。

その他、最近1か月の取組状況としては、5月に着工した1号機建屋カバーが10月28日にしゅん工、同日、放射性物質の放出を低減させる「格納容器ガス管理システム」も2号機で運用開始し、1、3号機でも工事が開始されている。「格納容器ガス管理システム」では、キセノンを検出したが、臨界ではなく、自発核分裂が原因であることが確認されている。


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