バルチック原発計画に建設許可 ロシア

ロスアトム社傘下で国内の原子力発電を担当するエネルゴアトム社は11月21日、カリーニングラード州で進めているバルチック原子力発電所建設計画の1号機に関する建設許可を、連邦環境・技術・原子力監督庁(ROSTEKHANADZOR)から受領した。

カリーニングラード州はバルト海に面したロシアの飛び地で、周囲をリトアニアとポーランドに囲まれるという特殊な環境。120万kW級ロシア型PWR(VVWR)の標準設計である「AES2006」を2基、建設する予定で、昨年2月20日にサイト許可が下りたのに続き、同月25日から準備作業を開始していた。

建設費については当初から外国からの投資を含める方針で、仏露共同宣言の一環として仏国企業が関心を示しているという。

AES2006は安全系に動的と静的システムを組み合わせた第3世代プラスの原子力設計で、原子炉建屋が二重構造となるほか、内部の水素ガスや熱を除去する設備も装備される。レニングラード原発2期工事やベラルーシ初の原子力発電所にも採用が決定済みだ。

順調に進めば2016年に1号機、18年に2号機が完成。周辺各国にも電力供給することが見込まれている。


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