立地候補地を3か所に絞り込み ポーランド

ポーランド初の原子力発電所建設を担当している国営エネルギー・グループ(PGE)は11月25日、建設候補地を3地点に絞り込んだことを明らかにした。

いずれも同国北部のバルト海沿岸で、かねてより最有力候補と目されているジャルノビエツのほか、ホチェボ、ゴンスキである。昨年5月に選抜された27地点の中から、冷却水源へのアクセスや自然保護区からの距離、鉄道・道路など輸送インフラの開発状況等を考慮した結果、残ったもの。ジャルノビエツでは80年代に40万kWのロシア型PWR4基を建設する計画が持ち上がったが、チェルノブイリ事故発生を受けて90年代に建設が中止され、設備も解体されている。

PGEは今後、2年ほどかけて詳細調査とサイト特性調査を実施し、2013年に最終的な判断を下す。発電所サイトを擁する自治体には年間1億ズロチの税金が交付されるほか、建設から運転、廃止措置後まで、原子力発電所が関わる全期間を通して雇用機会の増大やインフラの整備といった利益がもたらされるとしている。

エネルギーの9割以上を石炭火力で賄うポーランドは、2020年までに300万kW、30年までに合計600万kWの原子力発電設備建設を計画しており、原子炉設計選定のための入札を年内にも開始する考え。候補企業としてはウェスチングハウス(WH)社、仏アレバ社およびGE日立ニュークリア社などが予定されている。


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