リトアニア計画への参加停止 ポーランド

ポーランド初の原子力発電所導入計画を担当している国営エネルギー・グループ(PGE)は9日、リトアニアが進めているビサギナス原子力発電所建設計画の諸条件を分析した結果、受け入れがたい部分があることから、正式な義務事項の発生前に同計画への参加は停止すると発表した。

同社はまた、ロシアの電力輸出企業であるINTER−RAO社との電力購入交渉について否定。ロシアがポーランドの北に位置するカリーニングラード州で建設する原発からは電力購入の意思はないとしており、あくまでポーランド国内の原子炉完成が優先であることを強調している。

ビサギナス原発計画では、今年7月に日立製作所と日立GE社が出資を伴う優先交渉権を所得し、ABWRの建設を提案。バルト三国のエストニアとラトビアのほか、地理的に近いポーランドも地域パートナーとして参画していた。

一方、ロシアのバルチック原発建設計画は、サイトを擁するカリーニングラード州の周囲がリトアニアとポーランドに囲まれた飛び地という特殊な環境。11月に規制当局が120万kWのロシア型PWR2基の建設許可を発給しており、発電電力はポーランドも含めた周辺各国への輸出が念頭に置かれている。


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