STPのCOL審査継続中 東芝 認可見送りとの一部報道を否定

東芝は12月16日、同社が米国で参画しているテキサス州のサウステキサス原子力発電所(STP)3、4号機の新設計画について、15日にあたかも米国原子力規制委員会(NRC)による建設運転許可そのものが見送られたかのような一部報道があったとし、「NRCによる建設運転許可一括申請(COL)に関する審査は継続されており、審査作業全体が中断、もしくは認可が見送られた事実はない」と発表した。

STP3、4号機のオーナー企業であるニュークリア・イノベーション・ノースアメリカ(NINA)社(東芝も一部出資)が、COLの審査項目の中の米国の原子力発電所を外国企業が支配することを防止する対策項目について、NRCから一定の要件を満たされるまでは当該部分の審査手続きを一旦留保する旨の通知を受け取ったものであり、東芝が技術的な審査など主要な審査対応は継続しつつ、今後、留保となった項目について、NRCと協議をしながら対応を進めていくとの方針を表明した。(昨年3月の東京電力・福島原子力発電所事故を受けたその後のSTP計画の経緯は、当紙11年4月28日号3面を参照

東芝は同プロジェクトにABWR2基を入札し、09年2月に日本企業として初めて海外からの設計・調達・建設契約を獲得したほか、一部資本参加した。このほか、事故前の東京電力が一部資本参加したほか、建設に向けた協力を行ってきたが、福島事故で同社が基本的に海外プロジェクトから撤退することになったことなども、同プロジェクトに影響を及ぼしている。


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