可搬型の処理装置を開発東芝とIHI 放射能汚染水対策で

東芝とIHIは、可搬型の放射能汚染水処理システム「SARRY―Aqua」(=写真)を共同開発し、今月から東芝が中央官庁や地方自治体などと、本装置を使った活動について協議を開始する。

同装置は、福島第一原子力発電所で稼働する汚染水処理装置「サリー」を小型化したもので、低濃度の汚染水をポンプで汲み上げ、吸着材が入った容器の中で汚染水から放射性セシウムを除去する。汚染水一トンを1時間で処理することができ、処理後の汚染水の放射性セシウム濃度を現在厚生労働省で審議中の飲料水の新規制値である10ベクレル/kg以下にできる。

ポンプやモーターなどの動的機器が少ないシンプルな機器構成で故障が少なく稼働が安定していることに加え、放射性物質を取り除くための吸着材を格納する容器内部には遮へい体を設置しており安全性に配慮した構造となっている。また、同装置はトラックにも積載可能で、様々な場所で処理ができる。


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