電源ユニットの運用開始 女川発電所 海抜52メートル高台に

東北電力の女川原子力発電所は2日、大規模な津波が襲来した際にも、原子炉の冷却機能を確保する大容量電源装置(定格出力4000kW×3台)の運用を開始した。

福島事故を踏まえた緊急安全対策の中長期的取組の一環として、11年9月より整備を進めていたもので、津波の影響を受けぬよう海抜高度52mの高台に設置されている。

同社では、女川発電所の緊急安全対策として、津波により、全交流電源、海水冷却機能、使用済み燃料プール冷却機能の3つを喪失した場合にも、炉心損傷および使用済み燃料の損傷を防止し、放射性物質の放出を抑制しつつ、原子炉の冷却機能の回復を図るため、高圧電源車配備などの短期的対策と合わせて、安全性向上のための中長期的な取組を進めてきた。

今回、運用を開始した大容量電源装置は、大地震・津波で全交流電源喪失が生じた場合、原子炉の冷温停止に必要な除熱機能を有する設備などへ電源を供給する。

この他、女川発電所では、15m級の津波を想定した防潮堤の建設なども進められている。


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