安全委 近く初の最終評価 1次ストレス検査 大飯3、4号機へ

原子力安全委員会は13日、関西電力大飯発電所3、4号機におけるストレステスト(耐性検査)の1次評価に関する総合的評価検討会(=写真)を終了、近く、同委としての最終評価を取りまとめるものとみられる。2月13日に、原子力安全・保安院から検査は「妥当」と安全委員会に報告されたもので、ストレステストの評価結果を同委が確認するのは初めて。

福島原子力事故を踏まえて進められているストレステストは、設計上の想定を超える外部事象に対する頑健性を評価するもので、法令上、安全委員会が経済産業省に対し報告要請を行っている案件だが、そのうちの1次評価については、7月に公表されたいわゆる「三大臣」ペーパーに基づき、定期検査で停止中の発電の運転再開の可否を判断するものと位置付けられている。

1次評価は、関西電力の大飯3号機について、評価結果が10月28日に保安院に対し提出された後、2月13日に同院の審議を終えて安全委員会に報告されるなど、いずれも初めての案件として進展している。なお、同4号機については、11月17日に保安院に1次評価結果が提出されているが、3号機と立地・炉型が同じため、並行して評価が進められた。

安全委員会では、大飯3、4号機に関する保安院審議終了を受け、5回にわたって評価検討会を開催し、有識者からの意見聴取に加え、保安院の他、事業者とも質疑応答を行い、公開のもと、「ダブルチェック」確認を進めてきた。有識者からは、成功シナリオについて不測の事態が発生した場合の影響に関する意見もあり、13日の検討会合では、保安院が、これらに対処する各設備の必要容量や操作時間の評価結果を整理し説明するなどした。また、関西電力によると、発電所内の緊急時対策所として、耐震性と耐津波性の両方を満足する免震事務棟を、16年度中に設置する計画となっている。

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