ユニークな「劇場型セッション」 原子力機構 核セキュリティでWS

日本原子力研究開発機構はこのほど、都内で、ワークショップ「核セキュリティの強化に向けたコーポレート・ガバナンス」を開催した(=写真)。同機構の核不拡散・核セキュリティ総合支援センターと世界核セキュリティ協会(WINS)の共催によるもので、実演シミュレーションをもとに、参加者同志がグループで討議する「劇場型セッション」を取り入れたユニークな取組だ。

セッション開始に先立ち、WINS代表のロジャー・ホーズレー氏は、「ベスト・プラクティスの共有」といったWINSの掲げるセキュリティ・ガバナンスの精神を強調、参加者同志、有意義な議論がなされることを期待した。

「劇場型セッション」で演出に当たったのは、社会技術関連の啓発で小芝居を多く手がける英国のAKTプロダクションで、今回、進行に当たった同社のスー・ブリッグス氏は、シェークスピアの「この世はすべて舞台」という名言を引用しながら、「演劇を通じて世界を見る」という本セッションの意義を述べた上で、「オープンな姿勢」、「率直な意見」、「誠実な対話」、「尊重すべき課題」をAKTの重点姿勢として示し、実演を始めた。例えば、原子力発電所の施設長と警察幹部との対話を実演してみせ、事業者と警備当局との連携・協力のあり方について討議させるなど、講義だけでは得られぬ臨場感を与え、より実質的な議論を促す。


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