津波対策を動画で説明、わかりやすいアニメも 東京電力・柏崎刈羽原子力

東京電力では、ウェブサイト上で、柏崎刈羽原子力発電所における津波対策に関する動画を公開している。福島第一を襲った大津波発生のメカニズム、重要な設備が浸水し「冷やす」機能を失った経緯に始まり、これを踏まえ柏崎刈羽で進められつつある(1)徹底した浸水防止対策(2)冷却・除熱機能を確保するための柔軟な対策(3)被害の拡大を防ぐための影響緩和対策――について、現場の映像およびアニメーションで説明。

柏崎刈羽では昨秋より、設計津波高さを上回る15mの津波が発生した場合にも、敷地内への浸水を低減すべく、防潮堤の建設を進めており、1〜4号機側で、高さ10m、延長約1000mの鉄筋コンクリート擁壁と、延長約500mのセメント改良盛土、5〜7号機側で、高さ3m、延長約1000mのセメント改良盛土の設置を進めている。鉄筋コンクリート擁壁は、十分な固さの岩盤に基礎杭を打ち込み支持、1〜4号機側、5〜7号機側とも、それぞれの両サイドを高台とつなぎ浸水を防ぐ。

また、敷地内が浸水した場合にも、原子炉建屋内への水の浸入を防止するよう、海抜15m以下に開口部がある1〜4号機では、防潮壁、防潮板を設置するほか、安全上重要な機器のエリアへの浸水にも備えた扉水密化など、対策を進めている。

さらに、すべての電源を失う緊急事態発生時にも、複数の手段によって安全に冷却し燃料の損傷を防止できるよう、空冷式ガスタービン発電機車などを配備、除熱・注水に必要な機器類に電源を供給するほか、約2万トンの貯水池で淡水を確保し、万一途絶えた場合にも消防車で海水を注入できるよう、冷却・除熱機能の強化を図っている。


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