ソウル核サミット 核セキュリティ強化で合意 次回、14年オランダで

核セキュリティ・サミットが3月26日から27日、ソウルで開催された。同サミットには世界53か国と4国際機関等から、オバマ米国大統領、メドベージェフ露大統領など首脳級36名を含む代表が参加した。野田首相は27日の全体セッションおよびワーキング・ランチに出席した。

核セキュリティに対する取組みに関し、各国の基本的姿勢、各国の具体的取組みや国家間の協力協調の分野などについて発言・意見交換を行った。

全体セッションは、「核セキュリティ強化のための国際協力措置と国内措置、将来への約束」をテーマに議論が行われ、野田首相は復興が着実に進展していることや福島事故から得た知見・教訓をテロ攻撃などへの備えにも生かしていくことなどを述べた。

また日本国内での具体的な核セキュリティ強化への措置としては、(1)原子力施設の脆弱性克服(2)現場における組織間の連携強化(3)人的警備体制の強化(4)情報セキュリティの強化――を紹介した。

国際的な取組については、核不拡散・核セキュリティ総合支援センターを通じた途上国への人的・物的支援の充実などを挙げた。

ワーキング・ランチでは、「核セキュリティと原子力安全の相乗効果」をテーマに議論が行われ、野田首相は福島事故で各国と共有した3つの教訓として、(1)想定外を想定することのリスクに備えることの重要性(2)自衛隊や警察の連携など現場での対処のための実地訓練を通じ、対応策を共有しておく必要性(3)最悪の事態を常に念頭に、事態への対処を考え続け、備えることの必要性――を挙げた。

次回サミットは14年にオランダで開催する。


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