独工場がASME認証を取得 ショット社

特殊ガラスなどの製造会社ショットの事業ユニットであるショット・エレクトロニック・パッケージング社は6日、ドイツのランツフートにあるガラス・金属気密封止(GTMS)の電気ペネトレーション(EPA)生産工場が、ASME(米国機械学会)のNPT認証とマテリアル・オーガニゼーション(MO)認証を取得したと発表した。

EPAは、電源、制御、計装用のケーブルを外部から発電施設の中心部へ貫通させる導体として欠かせない部品であり、十分に格納容器構造全体の圧力バウンダリの完全性を維持するために強度の気密性を保持しなくてはならない。

福島第一発電所事故では、温度と圧力レベルが極度に上昇したことで、EPAの有機シーリング材であるエポキシ樹脂製のシールに過度な負担がかかり、これが爆発性水素の漏えいの原因になった可能性があるとされている。原子力発電所の通常稼働期間中においても、有機物質で生じる熱劣化や放射線劣化により、シール部の完全性に影響する恐れもある。

ショット社は、EPAのシーリング材料として、現在可能な最高水準の安全性を提供できるガラスを採用しており、長期寿命に対し万全の安全を期すため、電気ペネトレーションの圧力バウンダリ用材料に、無機物で経年劣化のない材質のみを使用している。

同社はこれまで原子力分野で、PWRやBWRのほか、高温ガス炉(HTR)、および高速増殖炉(FBR)を含む100余りの原子力発電プラントに1万2000のGTMS‐EPAを設置している。


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