電力含め報告書記述分担 過去の安全委資料 電源喪失WGで

原子力安全委員会は4日、国会事故調査委員会から要求のあった資料提出について、委員会を非公開で開き審議した。

国会事故調が3月5日に安全委員会に資料提出要求し、安全委が提出したが、これら資料のほかにも関連資料があると見られるとの再請求に対して、追加資料を提出したもの。個人情報が含まれていることから、安全委が非公開にした。

今回提出した資料の中には、1991年から93年にかけて、当時の原子力安全委員会が全交流電源喪失事象についてワーキング・グループを作って検討した過程の、報告書策定に向けた資料。中には、報告書骨子(案)の作成に当って、原稿担当を「事務局」(当時の旧科学技術庁原子力安全調査室)、「原研」、「電力」が分担して記述することなども記載されていた。

同日記者会見した班目春樹・原子力安全委員長は、「原案なるものを電力会社に、かなり分担させて執筆させていたということは明らかに不適切であった」と述べ、「現在の安全委員会は透明性をたいへん重要視している」とも付け加えた。


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