運転員養成で基礎訓練を完了 UAE

アラブ首長国連邦(UAE)の首長国原子力会社(ENEC)は5月29日、同連邦初の原子力発電所操業に備えて特別に選抜した運転員の基礎訓練プログラムが完了したと発表した。第1期目の有資格運転員を養成するのが目的で、上級原子炉運転員(SRO)として認定されれば、安全運転や保守点検など原子力発電施設の管理・運営において重要な役割を担うことになる。

同プログラムはENECが実施している包括的な運転員訓練プログラムの一部。この分野でENECと提携するウェスチングハウス(WH)社が提供した。国際的に最も厳しい安全基準を反映した訓練と先進的な技術を組み合わせるなど、UAEによる原子力発電計画モデルの主要な要素となるもので、先進技術教育や諸外国の最新の原子力発電所における実地訓練が盛り込まれている。

訓練期間は17週間に及ぶため、1)ネット上での訓練2)教室教育3)シミュレータを使った訓練――の3パートに分けて実施。発電所の様々な理論とシステムをカバーしていることから、ENECでは「原子力の基礎や発電システム、系統的な運転に関する知識が身につくだけでなく、安全文化の醸成という重要な役割を果たす」と強調している。

アブダビ首長国西部のブラカにある建設サイトでは現在、建設許可取得前の準備作業が行われており、今年後半にも初号機のコンクリート打設を実施する計画。営業運転の開始は2017年になる予定である。


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