【原子力発電所運転速報】 泊3定検、運転中プラントはゼロに 盛夏電力需要控え、節電対策も

原産協会の取りまとめによると、5月の国内原子力発電所の稼働状況は、北海道電力泊3号機の1基のみの運転で、総発電電力量1億471万kWh、設備利用率0.3%となった。同機は5日より定期検査入りし、他も再稼働ができないことから、現在、国内すべての発電プラントが停止している状況だ。

盛夏電力需要期を控え、再稼働に向けた議論が高まっているが、そのハードルとなるストレステストは、6月4日時点、計22基について、事業者からの1次評価報告が原子力安全・保安院に提出されており、そのうち、関西電力の大飯3、4号機と四国電力の伊方3号機が、同院による評価を終了している。さらに、原子力安全委員会による確認も完了しているのは、大飯3、4号機の2基となっている。

関西電力では、10年度並の猛暑を想定し、定着した節電と随時調整契約を織り込んだ場合でも、今夏の需要を最大2987万kWと見込んでいるところ、原子力発電所が稼働しないとして、現時点、8月の供給力を2542万kWと見通しており、7月後半から8月末まで15%程度の電力不足の可能性があるとみている。

関西電力の昨夏(8月9日)の供給力実績は、2947万kWで、うち原子力発電は337万kWだった。同社では、各種電気料金メニューやお知らせサービスを用意し、ホームページ、パンフレット配布、CM、新聞広告などを通じ、節電を呼びかけている。

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東京電力の福島第一1〜4号機は、4月19日付で廃止となったため、今号より表中から除くことと致します。


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