環境相、バトー氏に交代 仏国で内閣改造

仏国で原子力開発および安全規制の権限を有する環境・持続可能開発・エネルギー大臣が22日付けでN.ブリック女史からD.バトー女史(39)(=写真)に交代した。17日に国民議会(下院)選挙が行われた関係で、5月中旬にF.オランド大統領が任命した内閣を1か月足らずで改造したことによるもの。

J=M.エロー首相は共和制の伝統に則り、18日に内閣の辞表を大統領に提出。同日付けで首相として再任された後、改めて改造内閣の顔ぶれを公表した。バトー環境相は司法大臣付副大臣からの昇格。前任のブリック環境相は、新たに設置された貿易省の大臣に任命された。これに伴い、P.モスコビシ大臣が就任していた経済・財務・貿易省から貿易部門が切り離されるなどの微調整があったが、ほぼ全閣僚が留任している。

バトー環境相は90年代半ばに社会党に入党。パリを中心とする地域の議会でセキュリティ関係の役職を、また2004年から4年間、社会党のセキュリティ担当長官を務めた。07年からはドゥ・セーブル県選出の議員となったが、エネルギー関係の経歴はない。

なお、下院選挙ではオランド大統領の社会党グループが314議席を確保したほか、ヨーロッパ・エコロジー・緑の党が17議席に増加。その他の左派政党の議席を含めると、与党が定数の577議席中343議席という安定多数を獲得した。上院でも左派が過半数を占めていることから、オランド大統領の新政権は確固たる地盤を築いたことになる。


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