「実測値公表、必要だった」 安全委 福島事故直後の米調査

21日の原子力安全委員会後の記者会見で、昨年3月の福島事故直後に、米国エネルギー省(DOE)が航空機モニタリングを17〜19日にかけて行った結果を、20日までには日本に届けていたとの一部報道について、班目春樹・原子力安全委員長は、「これはまさに実測値そのもの。信頼性についての検討はそれなりに必要だが、非常に重要なデータであり、当然、速やかに公表されてしかるべきもの」と述べた。

原子力安全委員会では防災指針の見直しに際しても、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)など放射能の予測的方法よりも実際のモニタリング値を重視する考えを示しており、事故直後のDOEの航空機モニタリングデータの入手時期、入手ルートなどを現在調査している。

DOEの国家核安全保障局(NNSA)は3月17〜19日にかけて、東京の米軍横田基地から飛行機を70時間にわたって飛行させ、福島第一原子力発電所から半径約25海里(約46km)内の福島県浜通り地区の上空から放射線量を測定した。この結果は、同月22日(日本時間23日)に公表された。上図には、福島原発から北西方向に放射能の高い地域が示されている。

安全委は同3月23日に初めて、SPEEDIを使った放射性ヨウ素による甲状腺被ばく評価のための試算を公表しているが、実測値ではない。

同15日未明には同2号機格納容器の内圧が高まって破損し、大量の放射能が放出された時期で、この後、午後から北西への風が吹き、夜には雨が降って土壌汚染が広がったとみられている。


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