非常用復水器の現況を撮影 福島第一1号機

東京電力は8日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋5階のオペレーティング・フロアの状況を把握するため、カメラを取り付けた球型の気球を使って調査を行おうとしたが、気球が途中でケーブルと思われる物に妨げられた。オペレーティング・フロアまでは到達できなかったが、その下の4階の状況については、撮影に成功した。

4階フロアには、事故を起した福島第一1号から4号機のうち、一番古い1号機にしかない非常時に原子炉を冷却する非常用復水器(アイソレーション・コンデンサー=IC)が2系統ある。冷却水の入っている2個のタンクの周りには同タンクを覆っていた保温材などが散乱している(=写真)。

直径3メートルの気球は、1階の大物搬入口からトラックで搬入し、吹き抜け部分をロープで引っ張りながら、上部へ浮上させた。

原子炉建屋5階のオペレーティング・フロアには、使用済み燃料プールがあり、今後、同プールから使用済み燃料を取り出す作業に資するため、同フロアの現状把握を行おうとしていたもの。作業員の最大被ばくは1.54mSvで、計画線量では5mSvとしていた。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで