炉内中継装置落下の復旧完了 もんじゅ

日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」はこのほど、炉内中継装置落下に係る復旧を完了した。「もんじゅ」は、試運転再開後の10年8月、燃料交換に使用した炉内中継装置を原子炉容器の所定の位置から引き抜く作業をしていたところ、吊り上げ設備のグリッパから外れ落下するトラブルが発生したため、原因調査および復旧作業を行っていた。

原子力機構は3月に、炉内中継装置の点検・調査、炉内構造物に関する影響評価、再発防止などの検討を踏まえ、原因・対策を取りまとめ、国および地元自治体に報告を行っている。その上で、落下原因を踏まえたグリッパ構造の変更、機能強化など、改造を行い、燃料交換が正常に行えることを6月までに確認した。今般、機能確認後の片付け作業において、炉内中継装置のナトリウム洗浄後の外観確認や、作動確認などの全工程が終了するとともに、原子力安全・保安院による設備への影響評価、落下トラブルに関する根本原因分析についての評価が取りまとめられたことから、復旧完了となった。

なお、当初、11年度末に実施予定だった40%出力プラント確認試験については、今後の政府によるエネルギー政策等を踏まえ、判断することとなっている。


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