「原子力大国ロシア 秘密都市・チェルノブイリ・原発ビジネス」 藤井晴雄・西条泰博著

2000年以降、ロシアの原子力状況は激変し、本書の目的は「原子力発電所の輸出に熱心な理由を明らかにすること」だという。日本の原子力発電所が使用する濃縮ウランの約15%はすでにロシア製が占める。

1986年4月のウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号機での事故により、「新規原子力発電所の建設もなくなって、資金面でも困難を抱え、ロシアの原子力業界はもはや再生不可能のように見えた」。その後、旧ソ連の崩壊、原子力政府機関の変遷を経て20年後、復活をとげた原子力機器製造メーカーなどの現状も紹介している。

東洋書店発行、A5版64ページ。定価800円+税。


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