テメリン入札に再参加求め提訴 仏アレバ社

仏アレバ社は8日、チェコ電力公社(CEZ)が進めているテメリン原子力発電所(=写真)3、4号機完成計画の入札候補から除外されたことを不服とし、同国の経済競争保護局に対して同入札の手続き停止とCEZの判断に関する詳細審査を求める正式な訴状を提出したと発表した。

同入札に再び参加するため、チェコと欧州連合(EU)両方の関連法規に照らし合わせて提訴するなど法的に可能な手段のすべてを講じる方針だ。

CEZは建設作業が一時中断していた同計画の2基を完成させるため、昨年11月に(1)ウェスチングハウス社の企業連合(2)ロシアとチェコの企業連合(3)仏アレバ社――に対して詳細な入札招請書を配布。3グループは今年7月に入札提案書を提出したが、アレバ社の提案書についてCEZは10月5日、「経済競争の保護に関する法律に基づく契約要件を満たしていない」として候補から除外する考えを表明していた。

アレバ社は10月19日、CEZ社の判断には根拠がないとする詳細な異議を書面で申し立てており、「当社の提案は多くの点で誤解を受けた」と主張。テメリン計画のように重要な案件で、アレバ社はCEZ社が抱いたとおぼしき懸念や質問に明確な回答を提示する機会を全く与えられないなど、両者間の対話が欠如していたと説明した。

また、欧州加圧水型炉(EPR)こそ欧州で認可を受けた唯一の第3世代プラス設計であり、最も高い安全基準を満たしていると断言。抗議措置を取る猶予期間の10日目となったため、提訴に踏み切ったとしている。


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