霊光5、6、年末まで停止 韓国で部品の品質保証偽造

韓国の知識経済省は5日、2003年から12年までの間に原子力発電所用の部品納入業者8社が部品とともに提出した海外の品質保証機関の保証書60件が偽造だったことが判明したと発表した。虚偽の品質保証を受けた未検証品はヒューズやスイッチ、ダイオードなどの一般産業用品目で、その98%が設置された霊光5、6号機は直ちに運転を停止し、年末までに部品交換を終えることになった。

これらの部品は一般規格品であるため、発電所の安全性に直結する設備には使用できず、すべて原子炉建屋外の補助設備で使用。これらの部品で誤作動などの問題が発生した場合でも、放射能漏れのような重大な事故に発展する怖れはないと説明している。

この事件は、同国で稼働する原子炉23基すべてを所有する韓国水力原子力会社(KHNP)が外部から情報提供を受けて確認したもの。偽造された品質保証書は海外の12の検証機関のうちの1つに集中しており、合計品目数は237。製品価格にして8億2000万ウォン(約5700万円)に相当し、全体の95%が欧米で製造されたものだ。これらのうち136品目が実際の原子力発電所に使用されており、98.4%が霊光5、6号機に、また、霊光3、4号機および蔚珍3号機でも一部に使用されていた。

KHNPでは今回の未検証品を全面的に交換する方針で、早速作業に着手。霊光5、6号機の場合は未検証品が広く使われていて全体的な安全点検が必要であるため、運転を停止した状態で行う。

一方、霊光3、4号機および蔚珍3号機は、取り付け位置を確認した結果、多重化装置に使われていることが判明しており、運転中の部品交換が可能。未検証品の使用個数も少なく、交換部品は確保済みとなっている。


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