「参院でも話合いで多数を」 安倍次期首相が会見 年内に組閣へ

今回の総選挙で大勝した自民党の安倍晋三総裁は16日、東京・永田町の自民党本部で記者会見し、2度目の総理大臣に就任することを前提に記者会見した。

今回の総選挙の評価を聞かれた安倍総裁は、「結果については、自民党に政権が戻ってきたということよりも、民主党の3年間の混乱に対して『ノー』という国民の声だろうと思う。まだ自民党に対して厳しい見方が続いていくと思うが、我々は結果を出していかなければならない。その意味で、責任が重たい」と述べた。

今後の公明党との連立や、自公だけでは参議院での不安定な状態が続くことから、公明党以外との連立について聞かれ、安倍総裁は「公明党とは連立政権を作って行く。参院の構成は変わっておらず、法案ごとに考え、理念、政策が一致する所に協力を仰いでいきたい」との考えを明らかにした。

今後の特別国会、組閣、連立協議の枠組みについての具体的なスケジュールについては、「今後、与野党で協議していきたい」としたうえで、「できるだけ早く、予算編成に取りかかる必要がある。そういうことを含めて、取組んでいきたい」と述べた。

外交については、日ロ関係の改善、特に領土問題を解決して平和条約の締結に意欲を示し、最初の外国訪問については、まず訪米を基本に考える方針を明言した。

経済政策についても聞かれ、「金融政策と財政政策、成長戦略の3本柱が必要だ。それを総合的に実施していくことが重要だ」とした。また、民主党政権時代には開かれなかった経済財政諮問会議の復活にも言及した。

自公両党で衆院の3分の2を確保することから、参院での否決法案の再可決を行っていく方針かを聞かれた安倍総裁は、「できるかぎり再可決ではなく、参院で多数を形成できる努力をしていきたい」と述べ、野党との話し合いを期待した。


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