2012年 わが国と世界の原子力界主な動き

[1月]安全規制改革の大枠固まる
▽6日 細野原発相、安全規制法令改正に向けた方針発表
▽13日 野田改造内閣発足
▽20日 電事連が原発の安全性向上で新組織の年内発足を発表
▽24日 野田首相、施政方針演説で原発の依存度低減を
▽30日 原技協が政府事故調中間報告に対し提言
▽31日 IAEA調査団がストレステストの審査は妥当と評価

海外 仏安全局が国内稼働中原子炉再評価で安全性を確認(3日)、仏廃棄物管理機関が高レベル処分場で概念設計の事業管理契約(4日)、中国の海陽1号機で圧力容器設置(17日)、米エネ省、小型炉開発で資金提供公募案発表(20日)、米ユタ州が新設計画への水使用権承認(20日)、オランダ内閣がRI生産の代替炉計画を承認(20日)、オランダのデルタ社、ボルセラ2の建設計画を保留(23日)、米国のブルーリボン委、廃棄物処分対策で最終報告(26日)、韓国の新月城1と新古里2が初併入(27日〜28日)、フィンランドのフェンノボイマ社が東芝と仏アレバ社から入札書受領(31日)、米サンオノフレ原発で放射能漏れを検知(31日)

[2月]米国で新規建設の動き
▽2日 電力システム改革専門委が初会合
▽13日 保安院が大飯3.4ストレステスト一次評価審査結果を発表
▽28日 民間事故調が報告書

海外 ベラルーシ産業銀行が同国初の原子炉建設でロシア国営銀行から融資を受ける協定締結(1日)、韓国の李大統領がトルコのシノップ原発計画で交渉再開を要請(6日)、ロシアのバルチック1建設計画で鉄筋を敷設(6日)、仏安全当局がATMEA1の安全性を保証(7日)、米規制委、ボーグル3、4計画に建設・運転一括認可を発給(9日)、仏政府が長期エネ報告で既存炉の運転延長を勧告(9日)、米オバマ大統領、2013会計年度の予算教書でSMR支援(13日)、フィンランドのオルキルオト3でタービン起動試験(16日)、英仏首相がエネルギー宣言で民生用原子力の協力強化(17日)、米規制委、福島直後の議事録を公開(21日)、トルコの第三原発計画で中国との交渉開始で合意(22日)、ロシアのバルチック1でコンクリート打設(24日)、英国のオールドベリー1が閉鎖(29日)

[3月]大飯3.4一次評価完了
▽9日 原燃ウラン濃縮新型遠心機が生産運転開始
▽11日 東日本大震災一周年、原産会長所感発表
▽15日 伊方2が長期保守管理方針認可
▽23日 安全委が大飯3.4ストレステスト一次評価審査結果を発表
▽26日 保安院が伊方3ストレステスト一次評価審査結果を発表
▽29日 安全委、指針類見直し状況まとめ

海外 メキシコ政府が原子力拡大案を含めた国家エネ戦略を公表(1日)、米カーネギー財団、「福島原発は防げた」との報告書発表(6日)、スイスの裁判所がミューレベルク原発の運転期間を制限(7日)、バルト三国の首相がビサギナス計画での協力を確認(8日)、UAEがブラカ建設サイトで追加の準備作業(8日)、韓国で定検中の古里1が電源喪失(13日)、スイスの事業者がミューレベルク原発の運転期間制限裁定に控訴へ(14日)、カナダのブルースA2が20年ぶりに再起動(20日)、米エネ省、SMR開発支援に4億5000万ドルの開発支援を約束(22日)、フィンランドのTVO、オルキルオト4の入札手続きを開始(26日)、中国の三門1で受電テスト成功(27日)、独RWE社とE・ON社が英国の新設計画からの撤退を表明(29日)、ブルガリアがベレネ計画を断念(29日)、米規制委がサマー計画に二件目の建設・運転一括認可発給(30日)、日立がリトアニア・ビサギナス計画で事業権付与契約を締結(30日)

[4月]官邸レベルでの原発審査開始
▽3日 原発四大臣会合が始動
▽14日 経産相が福井県知事に大飯3.4の再稼働要請
▽18日 ウクライナと原発事故対応で協定締結
▽23日 需給検証委が初会合

海外 英国立原子力研究所、余剰プル処分へのPRISM炉活用研究でGE日立と覚書(4日)、仏国大統領選で「原子力シェア削減」を公約とするオランド氏が当選(6日)、中国で15番目の秦山U‐4が営業運転開始(8日)、韓国政府が古里1の電源喪失通報遅れで改善策(13日)、V・Cサマー計画の所有権購入に地元電力組合が関心(13日)、米英の原子力規制官が規制の在り方について記者会見(19日)、欧州原子力規制者グループがストレステストの結果報告(26日)、ヨルダン原子力委、導入炉の候補設計を二社に絞る(29日)

[5月]泊3定検で国内原発全停止
▽5日 泊3が定検入りで国内原発が全停止
▽15日 保安院がストレステスト二次評価案発表▽電気料金専門審査会が初会合
▽18日 今夏の節電要請発表、関西電力15%以上など
▽28日 総合エネ調基本問題委が原子力比率三選択肢を決定

海外 韓国で福島事故後初めて、新蔚珍2で起工式(4日)、リトアニア内閣がビサギナス原発計画の事業権付与契約案を承認(9日)、チェコ電力、テメリン3、4計画で建設パートナーを募集(9日)、中国の福建省で寧徳4のドーム屋根設置(10日)、スペインのガローニャ原発で運転期間延長の可能性(11 日)、ロシアでノボボロネジU期1の建設作業が進展(12日)、仏国でオランド政権の内閣が発足(16日)、独メルケル首相が環境相を解任(16日)、米規制委のヤツコ委員長が辞意表明(21日)、ロシアがOECD/NEAの31番目の加盟国に(23日)、オバマ米大統領が米規制委の新委員長にマクファーレン氏を指名(24日)、原産協会、世界の原子力発電開発の動向2012年版を刊行(30日)、ヨルダン議会、原子炉導入計画を一時停止(31日)、中国国務院が新設計画の審査再開へ(31日)

[6月]目覚しい中国の建設状況
▽4日 野田第二次改造内閣発足
▽5日 東京電力が福島事故調査報告発表
▽7日 経産省が電気料金値上げで公聴会開催
▽8日 野田首相が大飯3.4を再稼働すべきと発言
▽16日 四大臣会合で大飯3.4の再稼働を決定
▽20日 原子力委が核燃料サイクル政策の三選択肢を決定▽規制委員会設置法案成立▽産業団体がエネシナリオで要望
▽27日 東京電力が新体制スタート(次頁へ)
▽29日 エネ・環境会議が選択肢三案を決定

海外 中国初のEPRとなる台山1で圧力容器吊り込み(3日)、米議会下院がユッカマウンテン計画の審査に予算(6日)、アレバ社がガス拡散法濃縮工場閉鎖(7日)、中国が陽江3で丸天井を設置(10日)、米国でニュースタート電力連合が解散(11日)、ECがリトアニアのビサギナス計画に肯定的な意見書(12日)、ウェスチングハウス社、対印輸出で予備交渉開始へ(13日)、EDFエナジー社が英国の新設計画で土木業者を選定へ(18日)、リトアニア国会が原発建設法案を承認(21日)、インドのジェイン氏WANO東京センター議長に(21日)、スウェーデンのリングハルス原発で爆発物持ち込み未遂事件(21日)、仏国の内閣改造で環境相にバトー女史(22日)、ロシアがバルチック2の基礎掘削を開始(22日)、アルゼンチンが中国と原子力協定締結(25日)、仏原子力・代替エネルギー庁がブイグ社を第四世代高速炉開発チームに追加(26日)、仏安全局が福島事故後の安全強化命令(28日)

[7月]エネ政策国民的議論へ
▽1日 大飯3が再起動
▽2日 エネ・環境選択肢に関するパブコメ開始
▽5日 国会事故調が報告書発表
▽11日 電事連がでんき予報のHP公開開始
▽13日 電力システム改革専門委が基本方針
▽14日 エネ・環境選択肢で意見聴取会開始
▽18日 大飯4が再起動
▽19日 美浜2が長期保守管理方針認可
▽20日 電事連がエネ・環境選択肢に関する考え方発表
▽23日 政府事故調が最終報告書発表
▽27日 経団連がエネ・環境選択肢で意見書

海外 チェコのテメリン3、4計画に3メーカー入札提案(2日)、スペイン政府がガローニャ原発閉鎖予定を取消(3日)、ベルギー内閣が脱原子力減速、チアンジュ1のみ運転延長(4日)、マクファーレン米規制委新委員長就任(9日)、アルゼンチンがATMEA1を入札候補に(12日)、UAE規制当局が建設許可発給、1、2号機本格着工(17日)、インドがクダンクラム3、4計画でロシアから財政融資取得(17日)、ベラルーシがロシアと建設契約に調印(18日)、米B&W社が専用施設でのSMR技術確証を発表(18日)、新古里2が韓国で福島事故後初の営業運転開始発表(20日)、カナダでブルースA1号機の改修後15年ぶりの再稼働を許可(20日)、WH社がカナダのダーリントン増設計画で軽水炉提案準備(23日)、インドのラジャスタン4で重水漏れ(23日)、韓国の新蔚珍1でコンクリート打設(24日)、CB&Iがショーを買収し最大規模のエンジニアリング会社に(30日)、スウェーデンのバッテンフォール社が原子炉の代替構想申請(31日)、韓国23基目の原子力発電所である新月城1が営業運転(31日)

[8月]大飯3.4が戦列復帰
▽3日 大飯3が営業運転再開
▽4日 エネ・環境選択肢に関する討論型世論調査(〜5日)
▽6日 原子力委サイクル検討小委が報告書発表▽東京電力が福一事故時のTV会議映像を公開▽野田首相、ヒロシマ記念式後の会見で原発ゼロの実現性に言及
▽10日 IAEA専門家チームが女川震災影響で報告書発表▽原産がエネ環境シナリオで意見書
▽14日 政府がベトナムと原賠制度整備協力で覚書締結
▽16日 大飯4が営業運転再開
▽19日 政府が福島県との協議会で原災廃棄物中間貯蔵候補地点提示
▽21日 原子力学会が事故調立ち上げ
▽23日 建設中の島根3が燃料装荷前の全検査を終了
▽24日 規制委員会人事案が閣議決定
▽28日 政府有識者、エネ・環境政策の国民議論で検証開始

海外 UAEが豪州と平和利用協定調印、原発用ウラン輸入へ(1日)、米規制委が認可発給の一時停止決定(7日)、閉鎖炉の燃料転用でウィルファ1二〇一四年まで運転へ(9日)、ベラルーシ導入計画着工で記念カプセル(10日)、ベルギーのドール3圧力容器亀裂に関する技術会合(16日)、ダーリントン2基増設でカナダ4半世紀ぶりのサイト準備許可(17日)、米大統領選でロムニー共和党候補が原子力へ投資拡大のエネ政策公表(23日)、ベルギーの圧力容器亀裂問題で関係国が追加検査実施(27日)、IAEA安全条約の特別会合開幕(27日)、ブルガリアが増設炉ハイブリッド化構想でFSをWH社に発注(27日)、米国エクセロン社が新設計画断念(28日)、カナダ安全委が再起動原発に出力上昇許可(28日)、米規制委が安全強化指令で「暫定スタッフ指針」の最終版(31日)、イランのロシア製ブシェール原発試運転で出力100%到達(31日)

[9月]革新的エネ・環境戦略が決定
▽3日 保安院が泊1.2、高浜3.4、川内1.2のストレステスト一次評価審査結果を発表
▽6日 民主・エネ環境調査会が「原子力ゼロ社会を目指す」提言発表
▽11日 学術会議が高レベル廃棄物処分で提言発表
▽14日 革新的エネ・環境戦略が決定
▽17日 IAEA総会がウィーンで開幕
▽18日 規制委員会発足に伴い安全委廃止
▽19日 原子力規制委員会・規制庁が発足▽エネ・環境政策に関し「不断の検証と見直し」との閣議決定▽原燃が再処理工場しゅん工時期を1年延期
▽21日 公取委が電力市場の競争のあり方で提言
▽26日 規制委長がストレステストで再稼働の判断はしない旨発言

海外 WNA次期事務局長にリーシング氏(6日)、スペイン最古のガローニャ原発2013年7月閉鎖へ(7日)、UAE原子力導入計画で緊急時対応計画策定へ(9日)、露・ASE社が中止計画の補償を要求(11日)、WNA年次シンポジウムがロンドンで開幕(12日)、中国EPR台山2で丸屋根設置(12日)、ベルギーのチアンジュ2でも亀裂を探知(13日)、仏大統領が国内最古フェッセンハイム原発は2016年に閉鎖と公表(14日)、OECD/NEAがベルギー処分場計画を支持(17日)、カナダとUAEが原子力協力協定締結(18日)、バッテンフォール社が組織改編で原子力強化の専門部門(19日)、カナダのブルースA1号機15年ぶりに送電網に接続(19日)、トルコのエネ相がシノップ原発建設計画「年内にメーカー選定へ」と明言(20日)、ビサギナス計画でバルト3国が合意し作業Gが出資問題解決へ(20日)、米規制委がGLE社の分子レーザー濃縮工場計画の建設・運転許可(25日)、ロシアのカリーニン4が営業運転開始(25日)、WANOレビューチームを香港に配置(25日)、WH社新CEOにロデリック氏(26日)

[10月]規制委員会本格始動
▽1日 野田第三次改造内閣が発足▽電源開発が大間の建設工事再開を発表
▽2日 原子力委が政策大綱改定審議を中断
▽5日 中国電力が上関海面埋立延長を山口県に申請
▽8日 京大山中教授がiPS細胞研究でノーベル医学生理学賞受賞
▽12日 東京電力・原子力改革監視委が初会合
▽17日 規制委が六発電所の敷地内破砕帯調査を決定
▽24日 規制委が全国原発対象の拡散シミュレーション試算結果を公表
▽25日 規制委が新安全基準策定に向け検討開始
▽29日 文科省、もんじゅ計画見直しで専門家会合
▽31日 規制委が新たな防災指針を決定

海外 米・プログレス社CR3で新たな改修計画案(1日)、韓国の新古里1と霊光5故障停止(2日)、ECがストレステスト最終報告(4日)、米サザン社サンオノフレ原発2号機の再稼働計画提出(4日)、チェコのテメリン完成計画でアレバを入札候補から除外(5日)、東芝が米ショー社からWH社株買戻し、新たな出資者を検討(10日)、リトアニアで国民投票と国会議員選挙、6割が原発の新設に「ノー」(14日)、ロシアTENEXをロスアトムに統合(15日)、カナダでブルースA2を送電網に接続(15日)、インドと豪州、原子力協定交渉開始で合意(17日)、ウクライナの燃料加工工場が露の協力で設計開始(18日)、英・ロールス社、中国にデジタルI&C供給へ(18日)、米ドミニオン社が経済性判断しキウォーニ原発を来年閉鎖(22日)、E・ONがフィンランドから撤退し新規建設計画に黄信号(24日)、中国・国務院が原子力発電計画を承認し、新規計画の審査・承認画の審査・承認再開(24日)、カナダのポイントルプローが再併入(24日)、ハリケーンで原子炉3基が停止(30日)、日立が英電力社株を取得し独電力のホライズン社を買収、ABWR型式認証後建設、20年代前半に運開(30日)、英国官民で原子力産業協議会設置(30日)、ブルガリア原子炉新設の是非で1月に国民投票を実施(31日)、WANO次期会長にEDFレガルド氏(31日)

[11月]動きつつある世界のエネ政策
▽2日 エネ・環境会議、北海道電力が7%以上の今冬の道内節電要請発表▽規制委が大飯敷地内破砕帯調査を実施▽枝野経産相が全原協との会談で地元との協議に言及
▽7日 東京電力が再生への経営方針、改革アクションプラン発表
▽12日 安全基盤機構統合に向け副大臣会合開催
▽15日 産業界による原子力安全推進協会設立
▽16日 衆院解散
▽22日 原燃、東北電力、リサイクル燃料三社が下北半島海域の地質調査実施を発表
▽27日 エネ・環境会議、原子力人材強化策まとめ
▽28日 福島県知事、原災廃棄物中間貯蔵調査に同意

海外 米規制委、ドレスデン原発で洪水対策改善を指示(1日)、リトアニア首相候補がビサギナス破棄表明(4日)、韓国、部品の品質保証偽造で霊光5、6号機年末まで運転停止(5日)、国連総会で天野氏「事故前より安全性向上」と報告(5日)、国連総会で日本の核軍縮決議案採択(6日)、印加原子力協定、実施取り決め交渉完了(6日)、仏アレバ社、テメリン入札に再参加求め提訴(8日)、チェコ政府が30年後に原子力シェア5割にする新たなエネルギー政策(8日)、ヨルダン原子力導入計画、国内ウラン資源活用へ(10日)、シュベ仏安全当局委員長を正式任命(12日)、IEAエネ動向見通し「エネ効率改善が必要」(12日)、米規制委がオイスタークリーク再調査(13日)、豪州経済開発委員会が原子力利用の準備を勧告する報告書(14日)、IAEA天野事務局長がイランの平和利用未確証と報告(16日)、米国のSMR開発支援計画、B&WのSMRを選定(20日)、EDFの計画にサイト許可、英国の原子力新設計画大きく進展(26日)、欧州復興開発銀行の基金で、石棺の修復に新たな覆い(27日)、、英国政府が電力市場改革法案で新設計画への投資促進見込む(29日)、三菱重工がブラジルで原子炉拡販イベント(29日)、チェコ電力、テメリン増設で建設許可申請を提出(30日)

[12月]規制委地質調査敦賀が議論に
▽1日 規制委が敦賀敷地内破砕帯調査実施(〜2日)
▽7日 事故調フォローアップ会合始動▽六ヶ所再処理工場でガラス固化試験開始
▽10日 規制委有識者会合が敦賀敷地内破砕帯調査で見解
▽11日 原電が敦賀破砕帯調査で規制委に公開質問状提出
▽12日 政府有識者、原子力委見直し方針

海外 英国で二サイトのガス冷却原発の運転期間を7年延長へ(4日)、英国政府が産業界と共同で原子力供給チェーン行動計画を策定(6日)、英規制庁、型式認証でEPR設計を承認(13日)、ハンガリーのパクシュ1号機で運転認可が20年延長(14日)、スペインでサンタマリア・デ・ガローニャ原発が永久閉鎖(16日)


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