ロシアの買収で100%子会社に 加U1社

カナダの大手ウラン生産業者であるウラニウム・ワン(U1)社は14日、ロシアの国営アトムレドメゾロト(ARMS)社が同社の普通株を100%取得するという取引計画を取締役会が満場一致で受け入れたと発表した。

ARMS社は現在、U1社株の51.4%を保有しており、全株式の取得契約が成立すればU1社は同社の完全子会社となる。ARMS社はU1社を足がかりに、世界規模の事業成長を遂げる戦略を展開中。現在の市場環境は変化しつつあり、この目的の達成には民間企業体であることが一層効果的との判断に基づいていると説明した。

ARMS社の取引計画によると、同社は未保有の株式48.6%を1株当たり2.86加ドルで買い取る予定。1月11日付けの株価に32%のプレミアムが付くことになり、同社が支払う合計額は13億加ドルに達する見通しだ。手続きは3月のU1社株主総会および規制当局の承認を得た後、今年の第2四半期までに完了するとしている。

U1社に対してはかつて、日本の東京電力と東芝および国際協力銀行がウランの安定供給を目的に資本参加。しかし、2010年8月にARMS社がU1社株の過半数を取得したのを機に、長期的に一定のウラン精鉱を確保できることを条件に資本関係を解消している。


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