アレバの申し立て、却下 テメリン3、4の入札で

チェコの経済競争局(UOHS)は24日、同国のテメリン原子力発電所3、4号機完成計画で、チェコ電力(CEZ)による入札手続きの停止を求める仏アレバ社の申し立てを棄却する裁定を明らかにした。

CEZ社は出力170万kWの第3世代PWRを2基完成させるという同計画の入札手続きで、11年11月に(1)ウェスチングハウス(WH)社の企業連合(AP1000)(2)仏アレバ社(EPR)(3)ロシアとチェコの企業連合(MIR1200)――に詳細な入札招請書を手渡した。しかし、昨年10月に「アレバ社の提案書は法的な要件を満たしていない」として、同社を候補から除外。アレバ社が同入札への復帰を求めてUOHSに入札手続きの停止を訴えたのに対し、UOHSは翌11月、CEZ社が選定企業と契約締結するのを暫定的に差し止める指示を出していた。

今回の裁定においてもUOHSは「契約書の調印禁止は未だに有効」と明言。CEZ社は残り2社からの提案書について審査を継続することは可能だが、UOHSが最終的な判断を下すまで契約の締結は出来ない。同社は今年10月までに落札企業を決定し、年末までに調印にこぎ着けたいと述べたと伝えられている。

なお、チェコ環境省は18日、同計画の環境影響評価書(EIS)について、大気や水質の基準など90項目の条件付きで承認すると発表した。

数千頁に及んだ専門家の研究報告書や分析レポート等を審査するとともに、非政府団体や一般から聴取した6万件以上の意見を斟酌した結果、3、4号機の増設が環境や一般大衆の健康に甚大な悪影響を及ぼすことはないと保証する内容だ。


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