活断層他議論 規制委にも注文 日本エネ会議

日本エネルギー会議は9日、原子力発電所敷地の活断層問題などに関するシンポジウムを東京工業大学(東京・目黒区)で開催した。

前半「活断層問題の核心を衝く」の部では、政府機関等で地震調査、耐震問題に携わってきた専門家らが登壇し、規制委員会で行われている活断層の議論に関して、「全体を見ていない」などと疑問を呈した。地震調査研究推進本部の委員を務める奥村晃史・広島大学大学院文学部文学研究科教授は、ひずみの量と破砕帯の動きの関係など、「幅広く岩盤力学や地質構造学などの知識を総合する必要がある」として、さらに科学的な検討がなされるよう求めた。

また、安全指針類の審議にも係った山口彰・大阪大学大学院工学研究科教授は、ハザードの評価とそれによる影響の評価を両面から行うべきと指摘した上で、「リスクを回避するという視点で規制することが重要」などと提言した。

後半は、ジャーナリストの田原総一朗氏進行のもと、パネリストとして、奈良林直・北海道大学教授、水町渉・IAEA/NEAシビア・アクシデント・マネジメント委員会議長、橘川武郎・一橋大学教授、北澤宏一・科学技術振興機構顧問、作家でドイツ在住の川口マーン惠美氏、梶山恵司・富士通総研上席主任研究員を迎え、規制のあり方を中心に議論した。

川口氏は、ドイツは脱原発をめざしながらも9基の原発がまだ動いていることに触れ、「日本のストレステストは粗探しして止めるためにやっているが、欧州のストレステストは改善を推奨するもの」と考え方の違いを指摘した。一方、奈良林氏は「日本の規制委員会に原子力発電所のプロがいない」などと述べ、事故時の対応を懸念した。また、橘川氏は、規制委員会の独立性に期待をかけ、「専門性と説得力を確保する仕組みが重要だ」と強調した。

日本エネルギー会議は、時宜を得た課題をとらえ、1月にも活断層問題に関して、有識者らを招いたシンポジウムを開催している。


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