タービン建屋の屋根が一部崩落 チェルノブイリ原発

27年前に事故を起こしたウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で12日の午後2時過ぎ、4号機を覆う石棺近くにあるタービン建屋で屋根と壁の一部が雪の重みにより崩落した。

国家原子力規制検査局(SNRIU)の発表によると、この屋根は事故後、石棺が建設された後に施工されたもので、石棺構造物の一部ではない。崩落部分の面積は約600平方メートルで、技術的な規定に基づく石棺の安全状態や各種の制限値に異常はなかったほか、同発電所と立ち入り禁止区域における放射線量の変動、ケガ人もなかった。また、SNRIUの要請により崩落した壁の近くで大気中汚染物質の計測も行われたが、異常は検出されなかったとしている。

ただし、SNRIUは同発電所での異常状態記録に対する調査手続き条項に則り、特別委員会を設置し、同事象の詳細と潜在的な今後の影響について調査する方針だ。4号機では石棺の老朽化により放射性物質が再び拡散するリスクを軽減するため、昨年から新たな閉じ込め覆いを石棺に被せる工事を実施中。2015年に完成予定である。


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