復興の主役は県民と確信 福島県知事 もう2年、まだ2年

「あれから二度目の3月11日を迎えました。

大切な人を亡くされた方、住み慣れた我が家を離れて暮らす方、震災前の生活を取り戻しつつある方、新しい人生を歩み出した方……。

振り返りますと、『もう2年』であり、『まだ2年』でもあると感じるのではないでしょうか」と始まる3月11日の佐藤雄平・福島県知事のメッセージ。

佐藤知事は、「私は、すべての人が安心して暮らし、原子力に頼らずに、発展し続けていくことができる社会づくりを基本理念として、復興を進めている」との方針を掲げ、ふるさとへの帰還が一部で始まり、再生可能エネルギー推進の取組も進むなど、少しずつ成果が現れてきていると現状を分析、「その支えとなっているのは、県民の皆さんの努力と、全国、そして世界の皆さんからの応援であり、改めて、心から感謝を申し上げる」としている。

福島第一原子力発電所の現状については、「いまだに収束に至らず、避難生活を送る県民は15万人を超えている」と指摘する一方、「事故そのものが人々の記憶から薄れ、その深刻さが忘れ去られたような動きさえ見られる」と、事故が風化しつつあるとの認識を示し、現状を憂えている。

同知事は、「事故の収束と県内の原子力発電所すべての廃炉を粘り強く求め続け、その実現に努めていく」と改めて表明した後、「復興とは何か、それは、震災前のふくしまに戻ることではなく、震災を転機として、すべての県民が、それまでよりも、もっと幸せになり、心から笑顔になれる、福島県民であることを誇りに思える、そうしたふくしまになること」と強調し、「復興の主役は、まさに県民の皆さん1人ひとり。強い意志を持って、心を1つにして前に進んでいく限り、必ずや復興を成し遂げることができると私は確信している」と述べている。


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