霧箱使った研究で受賞 中1生 目に見えぬ放射線に興味

リバネス出版はこのほど、中学生・高校生の科学研究レポートを対象にした「someone賞」を「霧箱で目に見えないものを見よう!」を課題として選択した西大和学園中学1年の萬谷和樹さんに授与した。

研究では、まず目に見えない放射線を見る道具として霧箱を作り、放射線の可視化を行った。さらに種々の物質のガンマ線遮へい効果について、放射線測定装置を使用し、放射線源からの距離と線量の関係について調べている。

また、レンガやコンクリート、アルミ板など、様々な物質の遮へい効果を測定して、放射線量が放射線源からの距離の2乗に反比例していることを示し、物質の密度と放射線量の関係を導いた。

受賞した萬谷さんは、「小学6年生の時、原発事故が起き、放射線という目に見えない物質に恐怖を覚えると同時に見えない物質という存在に興味をもった」と語り、今回の実験で放射線に関する興味がさらに高まったため、科学者も将来の夢の1つとして考えるようになったと述べている。

同賞は事前にどのような仮説をたて、でてきた結果をもとに何を考えるのかを重視しており、うまくいかなかったときも自分なりの考察を加えていたこと、文献に基づいて仮説を立て、検証ができていたこと、それを簡潔にわかりやすく文章として表現できていることが高評価につながったとしている。


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