ABWRの型式認証審査開始 英国

英国原子力規制庁(ONR)と環境庁(EA)は9日、日立GEニュークリア・エナジー社の英国型ABWR(UK-ABWR)の包括的設計審査(GDA)を開始するため、様々な合意手続き文書に調印した。英国西部のオールドベリー、ウィルファの2サイトで合計4〜6基の原子炉新設を計画していたホライズン社を日立製作所が昨年11月に買収したことから、採用設計も日立GE社の130万kW級ABWR(=図)に決定。同設計が安全・セキュリティと環境保全、および廃棄物管理の面で英国の厳しい基準を満たしているかに関する約4年間の審査が正式に始まることになった。

英国における原子炉型式認証にあたるGDAの審査範囲は土木建築から原子炉化学まで17の技術分野にわたり、経費も1設計につき3500万ポンドが必要。これは日立GE社の負担となるため、今回、関係者全員が経費に関する正式合意書や原子力規制関係の議定書に署名するなど、正式な誓約取り決めが整えられた。次のステップとして、日立GE社は今年の秋までに審査書類をONRとEAに提出する。

英政府のエネルギー気候変動省がABWRのGDA開始をONRとEAに正式要請したのは今年1月のこと。手続きが迅速に進んでいる点についてホライズン社は高く評価するコメントを発表した。また、同設計の原子炉がすでに日本で4基稼働中であるほか、米国では設計認証を取得、台湾でも2基が建設中である点に言及。確証済みの技術を採用した国際的な原子炉設計である点を強調している。

英国では新設計画のために4設計に関するGDAを2007年に開始したが、カナダは08年にACR1000の審査申請を取り下げ。GE日立社もESBWR(高経済性・単純化BWR)の審査凍結を申し入れたため、これまでに設計容認確認書(DAC)が発給されたのは仏アレバ社製EPRのみである。

ウェスチングハウス社は11年末にAP1000で暫定DACを取得したものの、「新設計画でAP1000を採用する顧客が確実に確保できるまで、設計上の未解決課題に取り組まない」方針を表明。12年中は審査活動が行われていない。


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