研究炉にアレバ社が燃料供給 ヨルダン

仏アレバ社は17日、ヨルダンが韓国との協力で建設している研究炉「JRTR」に初装荷燃料と1回分の取替用燃料を供給することになったと発表した。この契約は韓国原子力研究所(KAERI)と大宇社の企業連合と結ばれており、2015年初頭に燃料を納入する計画だ。

アレバ社はすでに2011年に、大宇社に低濃縮ウランを供給する契約、およびKAERIと大宇の連合に試験燃料を納入する契約を締結。今回の燃料供給契約受注は、こうした協力関係の積み重ねによるものだと評価している。

ヨルダン原子力委員会(JAEC)は2009年12月に、同国初の研究炉の供給業者として韓国の企業連合を選定した。首都アンマンの北70kmに位置するラムサ市郊外のヨルダン科学技術大学で、熱出力0.5万kWの新型高中性子束応用炉(HANARO)を建設中。出力の大きい商業炉の導入に先立ち、原子力関係の研究開発と運転員の訓練に活用する。

また、将来的にJRTRの出力を1万kWに増強し、中性子ビーム研究のほかに医療用放射性同位体の生産を含めた照射サービス、原子力エンジニアや科学者の育成にも利用するとしている。

なお、商業炉の入札ではJAECが昨年4月に候補メーカーをロシアのアトムストロイエクスポルト(ASE)社、アレバ社と三菱重工業の合弁事業体であるアトメア社の2社に絞ったところ。20年頃までの運転開始を目標に、いずれかを選定すると見られている。


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