B&W社がDOEと協定 米国のSMR支援計画

米ノースカロライナ州のバブコック&ウィルコックス(B&W)社は15日、同社が開発中の小型モジュール炉(SMR)である「mPower」で政府から初年度分の支援金7900万ドルを直ちに受け取るため、米エネルギー省(DOE)と資金調達協力協定書に調印した。

これは民間企業と経費を折半して、2022年までに有望なSMR設計2件の商業化を実証支援するという政府のSMR認可技術支援プログラムに基づくもの。議会による予算配分、およびB&W社による協力協定書の遵守状況次第で、DOEは5年間に約1億5000万ドルを融通するとしているが、同協定では連邦予算から2億2600万ドルか、それ以上の提供が可能となっている。

受動的安全系を備えた出力18万kWの地下建設式・一体型PWRとなるmPowerは米国で政府の商業化支援を受ける初のSMR設計だ。B&W社はこのため、同設計の開発専門子会社としてmPower社を設立したほか、テネシー峡谷開発公社(TVA)、ベクテル社とは開発協力チームを結成した。

今回、DOEと財政支援契約が締結されたことから、同社は今後、TVAと2月に結んだ契約に基づき、TVAのテネシー州クリンチリバー・サイトでmPowerを最大4基、建設する許可の申請準備作業を開始。具体的には同サイトの地質特性調査を6週間以内に開始することになるほか、開発協力チームとして暫定安全分析報告書や設計認証申請書の策定に取りかかるとしている。


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