シアロン増設計画の審査を保留 米デューク社

米国のデューク・エナジー社は2日、ノースカロライナ州のシアロン・ハリス原子力発電所2、3号機増設計画に関する建設・運転一括認可(COL)申請を一時保留とする方針を米原子力規制委員会(NRC)に伝えた。同地域における電力需要が伸び悩むなど、最近の経済見通しに基づいて判断したもの。

両炉のCOLは、2008年2月にプログレス・エナジー社(昨年、デューク社に合併吸収)が申請した。ウェスチングハウス社製AP1000・2基の建設サイトとして同発電所の適性に問題はないものの、信頼性と経済性に裏付けられた電力供給を行うための統合資源計画で将来予測調査を実施したところ、これら2基が今後15年間は必要でないことが判明したと説明している。

一方で同社は、90億ドルをかけた発電設備近代化計画の一環として、昨年後半に高経年化した効率の悪い石炭火力発電所を一層クリーンな最新式の天然ガス火力発電所3基でリプレース。今年の後半にはさらに1基を運開する。原子力についても温室効果ガスを出さない将来の重要なクリーン・エネルギー源と位置付けていることから、フロリダ州のレビィ・カウンティ1、2号機計画、サウスカロライナ州のウィリアム・ステイツ・リーIII原発1、2号機計画は、今後もCOL審査を継続して進めていく考えだ。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで