ガローニャ原発再稼働の可能性 スペイン

スペインのニュクレノール社は17日、昨年12月に同社が閉鎖したサンタマリア・デ・ガローニャ原子力発電所(BWR、46.6万kW)について、今年7月で切れる現行の運転認可延長が可能になるよう、昨年6月に出された省令の一部取り消しを産業省に要請した。今年から同炉に課されるはずだった電力税と使用済み燃料税から逃れるため、同社は2013年以降の運転認可は更新しない方針を昨年9月に表明していたが、今回の要請が認められれば同炉で将来的に営業運転を再開する可能性が出てくるとしている。

同炉では2009年の運転認可更新時に原子力安全委員会が「いくつかの安全上、放射線防護上の条件をクリアすれば2019年まで操業可能」と判断したにも拘わらず、政府は13年7月まで4年間の更新を承認した。その後、ニュクレノール社は12年、政府によるエネルギー改革計画が棚上げ状態にあり、莫大な税金が課される状況となったとして同炉の閉鎖を決定。すでに一部の燃料の取り出しが開始されたと伝えられている。

しかし、同社は今年2月、「世界の原子力発電開発の動向」に関する原産協会のアンケート調査に対して「同炉は閉鎖でなく『停止扱い』にする」と回答。5月16日の臨時取締役会で産業省に対する今回の要請を決めたとしている。


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