原子力機構理事長に松浦氏 安全文化、根底から

日本原子力研究開発機構の理事長に3日付で、元原子力安全委員長の松浦祥次郎氏(=写真)が就任した。前任、鈴木篤之氏の退任に伴うもので、任期は2015年3月末までの残任期間となる。

松浦氏は、機構の前身日本原子力研究所で理事長を務めた経緯もある。2000年より6年間の安全委員長在任時は、審査指針類の整備、安全研究計画の策定、地方委員会の開催等、臨界事故を踏まえた原子力安全行政の充実、広聴・広報活動の強化に尽力、福島発電所事故後は、「原子力事故再発防止顧問会議」の座長として、原子力安全規制組織改革の下地を作った。

記者会見に臨んだ松浦氏は、「福島事故後、原子力を巡る状況は大変厳しく、順調に行く様子は見られない」との現状認識を示した上で、組織全体の安全文化を強化し、国民の信頼回復に努めていく等と抱負を述べた。


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