規制要求満すと評価 ATMEA1 加原子力安全委

三菱重工業とフランスAREVA社の合弁会社であるATMEA社は1日、同社が開発した最新の第3世代プラス原子炉「ATMEA1」の安全設計について、カナダ原子力安全委員会(CNSC)から、同国の新たな原子力発電プロジェクトに向けた最新の規制要求や期待を全般的に満たしているとする事前設計審査第1フェーズの評価結果を受け取ったことを明らかにした。

CNSCの事前設計審査は3段階あり、フェーズ1はカナダの新規原子力発電プラントにおける最新規制への適合性を評価する包括的な審査で、終了すればライセンス申請が可能となる(フェーズ2と3は主要事項の審査でオプション)。

ATMEA1は2012年にも、フランスの原子力安全局(ASN)からその安全設計の妥当性が評価されているが、ASNに続き、CNSCから評価されたことは、ATMEA1が持つ優れた安全性と完成度、さらには高い許認可性を示すものといえる。

ATMEA1は出力110万kWの革新的な加圧水型原子炉。ATMEA社の親会社である三菱重工とAREVA社がそれぞれ供給し、約30年にわたって世界中で運転されてきた約130基の原子炉とその約3300年・炉(運転年数×炉数)の運転経験を活かして開発された原子炉で、ATMEA社により世界の原子力市場で販売されている。ATMEA1については現在、トルコ共和国のシノップ発電所プロジェクトに向けて詰めの交渉が行われているのに加え、ヨルダンでも導入に向けた最終技術選考段階に至っている。

また、カナダはもとより、ブラジルやアルゼンチンをはじめとする他の多くの国・地域でも採用が検討されている。


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