建屋にドーム屋根設置 仏国初のEPR、フラマンビル3

仏国初の欧州加圧水型炉(EPR)となるフラマンビル原子力発電所3号機(FL3)の建設サイトで、16日に原子炉建屋のドーム屋根設置が行われた(=写真)。

2007年12月末に着工した同炉は、現在、仏国で唯一建設中の商業炉。その2年前には世界初のEPR採用計画として、フィンランドでオルキルオト原発3号機(OL3)の建設工事が始まったが、土木建築作業等に時間がかかり、送電開始予定年はFL3と並んで16年になる見通しとなった。

EPRは仏国のアレバ社が開発した次世代型PWRで、出力は世界最大級の165万kW。ドーム屋根の大きさも直径43m、重さ260トンに及んでおり、FL3の土木建築工事を担当したブイグ社は4か月間の準備作業を経て、大型クレーンを使った設置作業を成功裏に終えた。今後は屋根の外周を溶接するとともに、7000トンのコンクリートで覆い、強度を増強することになる。

アーキテクト・エンジニアの仏電力(EDF)によると、土木建築の95%、電気機器設備の据付も46%が完了することから、建設工事はいよいよ最終段階に移行。蒸気発生器や圧力容器、加圧器など原子炉系統設備の据付が今後数か月間で実施される計画だ。

EPRは現在、FL3とOL3のほかに、中国広東省の台山原発サイトでEDFの出資を受けた1、2号機が建設中。両炉ともにドーム屋根の設置をそれぞれ11年10月と12年9月に完了しており、1号機は年内に世界初のEPRとして、また2号機も14年に完成すると見られている。


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