原子力庁長官にサレヒ氏 イラン

イラン国営のイラン・イスラム共和国放送(IRIB)によると、同国のH.ロウハニ大統領は15日にA.サレヒ外相(=写真)を副大統領兼イラン原子力庁(AEOI)長官に任命した。

サレヒ氏は2009年7月から11年1月までAEOI長官を務めた実績の持ち主。同氏を再びAEOI長官とすることで、アフマディネジャド前大統領時代より一層柔軟なやり方で核開発を推し進める意図があると受け止められている。

記者会見でサレヒ氏は在任期間中の最優先事項は発電用の原子炉建設だと強調。「我々は電力を輸出することも出来るし、この点から我々の活動は商業目的なものになる」と述べ、今後の原子炉建設に強い意欲を示した。

同国では2011年9月、ロシアから導入した100万kWのブシェール原発(PWR)を国内送電網に接続。国際原子力機関(IAEA)による全面的な監視の下で昨年8月末に定格出力に達したと指摘した。運転に際してはIAEAの厳しい安全基準を完全遵守していると説明。米国とその同盟諸国がイランに非合法な制裁を課す口実として、その核開発活動が軍事目的であるという根拠のない主張を繰り返していると訴えている。


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