アフリカ規制者会議と協定 IAEA

国際原子力機関(IAEA)は17日、ウィーンで開催していた第57回総会の期間中に、原子力安全とセキュリティ強化に向けた「アフリカ原子力規制者フォーラム(FNRBA)」との協力枠組を明確化するための実務協定に調印した。

近年、緊密化しつつある両者の協力関係を反映したもので、IAEAのD.フローリー原子力安全担当事務局次長とFNRBAのA.シモ会長が調印した。協力項目としては、原子力安全のほかに放射線防護、両組織の加盟国における規制インフラなどを明記。人材養成と知識の移転促進を図る手がかりとして、これらの分野で良好な慣行の調整を図るとともに、能力強化を支援し知識管理を推進していく。

アフリカ大陸では現在、南アフリカのみが2基の原子炉を操業するとともに、2030年までに960万kWの原子力発電設備開発を計画中。しかし、大陸内で放射線源などの利用が増大するなかで原子力発電の導入に対する関心も高まっており、8月に南アがホストを務めたIAEAの「原子力設備の立地と立地評価に関する地域ワークショップ」には、原発の導入を検討するエジプト、アルジェリア、ナイジェリアなどが参加。FNRBAも09年、こうした状況を背景に、アフリカにおける放射線防護や原子力安全・セキュリティの規制インフラとネットワークの調整・強化を目的に設立されていた。


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