ガラス固化技術強化へ 日本原燃六ヶ所 再処理竣工に向け着々と

日本原燃は15日、ガラス固化技術開発施設をしゅん工する。9月26日の定例社長会見で発表されたもの。

ガラス固化技術開発施設は、六ヶ所再処理事業敷地内で11年より建設が進められており、再処理工場竣工後のガラス固化技術のさらなる信頼性向上を図るために、研究・開発を行っている「新型ガラス溶融炉」の溶融技術について、実規模試験での検証、遠隔操作による保守技術の開発・検証などを実施することを目的としている。

東海村にもモックアップ施設(KMOC)があるが、六ヶ所村に、このような機能を集約し、溶融技術、遠隔保守技術、解体技術といったガラス固化技術の研究開発拠点として活用していく考えだ。

施設内には既に、実機と同じ大きさのモックアップ試験炉の据付けも完了し、11月以降、模擬廃液を使って、これまで開発を進めてきた改良炉の性能確認を中心とした試験を実施する予定となっている。

六ヶ所再処理工場のガラス溶融炉については、B系列に続き、A系列におけるガラス固化試験が5月に終了し、使用前検査に向け必要な確認すべき試験はすべて終了となっている。

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日本原燃は8日の原子力委員会で、六ヶ所再処理工場の現状について報告した。

トラブルが続いたガラス固化試験だが、KMOCによる運転方法の確立や設備改造等により、技術課題を克服したと説明。国による使用前検査も受検できる段階と判断しているが、実施は原子力規制委員会が新規制基準を施行する12月18日以降となる。新規制基準を踏まえ、基準地震動の評価、内部溢水、内部飛来物、竜巻・火山などへの対応についても検討を進めているとした。

事業体制についても見直しを行い、長期停止中も設備や運転技能の維持に努めるなど、本格操業に向けた取り組みができていることを強調している。


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