海洋機構と地震・津波観測で協定 中部電力

中部電力は10日、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と三重県尾鷲市との間で、「地震・津波観測監視システム」(DONET)の観測情報の活用に関する協定を結んだ。津波監視の強化にむけた研究等を進めるのがねらい。

今回の協定は、JAMSTECが開発したDONETのデータを、尾鷲市と中電電力が受けとり、それぞれが地震・津波防災対策に活用する取組や研究を行うことについて定めたもの。同社は、JAMSTECとの間でDONETの活用に関する協定を締結する初めての企業となる。

現在、中部電力は津波の早期検知を目的に「津波監視システム」の研究開発に取り組んでいる。「津波監視システム」とは、国土交通省港湾局のGPS波浪計データと、研究開発中であるレーダーや高感度カメラによる津波監視技術を組み合わせたもので、今後は、紀伊半島の沖合約125km先周辺の東南海地震の想定震源域に設置された20か所の観測点の地震動や海面高さなどのDONETデータを、JAMSTECからリアルタイムで受信する。これにより、早期に、広範囲の観測情報を入手・分析することができ、「津波監視システム」の精度向上が図られるという。


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